私大受験のプロが語る偏差値40からの合格戦略、数学勉強法 澤田剛 合格実績校:一橋大学、早稲田大学、慶應義塾大学、立教大学

「最小限」の勉強で数学を伸ばすには

数学を苦手としている大学受験生は多いのではないでしょうか?
このページでは、受験数学のプロフェッショナルである澤田講師に、私立大文系を目指していて数学受験を考えている受験生向けに、お話していただきました。
新しい数学の勉強法、入試突破の秘訣、つまずきやすい分野の攻略法など、通常では聞くことができない専門家ならではの方法を語ってもらっています。
また、実際の家庭教師の指導がどんな風に行われているかも、垣間見ることができます。

数学が苦手という文系の受験生にとって、ヒントになる内容が沢山ありますので、ぜひお読み頂ければと思います。

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メガスタディ

よくつまずきやすいパターンと言ったら、なんでしょうか。

澤田講師

本当は解決策があるのに、ほとんどの場合「つまずている」と思い込んでいるだけですね。

そういう子って、己も知らないし、敵(過去問・大学etc)も知らないんですよ。
だから自分の実力もよくわからないまま、予備校の偏差値だけ見て「この大学はもう無理だ」と諦めてしまっていることが多いんです。

メガスタディ

なるほど。敵を知り、己を知るためにはどうしたら良いですか?

澤田講師

志望校の過去問を見てください。
大学ごとに傾向が違うから、予備校の偏差値が届いてないからといって、受からないということはありません。過去問をやってみれば、「これ解ける!」ってなることも多いんです。

例えば、マーチレベルの学校の問題は、見た目が難しい。その見た目の難しさにだまされて「無理だ」と思う。だけど、実際は教科書と黄色チャートぐらいのレベルの問題なんですね。それがちょっとひねられているだけ。

ちゃんと過去問を分析して、そういうことを知る。それで、何度も過去問をやるというのが、敵を知り、己を知ることになります。

メガスタディ

過去問はどのくらいのタイミングで始めたら良いでしょうか。

澤田講師

なるべく早く取り組んだ方が僕はいいと思ってます。
それで何度もやる。そうすると、だんだんわかってくる。繰り返して同じ問題やっているから当たり前なんですけど(笑)

でも、それで「入試もいけそうだ!」と思った方がやる気も上がりますから。
だから早めにやって、過去問も「出来る」と思えた方がいいです。

ただ、これは生徒の性格にもよるので、様子を見ながらやりますよ。
当たり前なんですけど、最初解くときは、やっぱり普通解けないですよね。
それで「解けない」って苦手意識を引きずってしまいそうなタイプの生徒さんの場合は、タイミングを慎重に見極めますね。

メガスタディ

わかりました。ところで、数学ができない、となってしまったときの、解決策ってありますか?

澤田講師

「理解度を把握すること」、「時間配分」、「問題の取捨選択」、この3つがポイントです。

まず、「理解度チェック」は問題ごとに○×△をつけるよう、指導しています。
自分が出来る、出来ない問題をはっきりわかるようにしておくわけですね。

次に「時間配分」ですが、これは、問題を解くときに出来る範囲で時間を計るようにしてください。もちろん焦らないで取り組むというのが大切です。普段から時間のプレッシャーをかけて少しずつスピードは上げていくようにすることが必要です。

最後に「問題の取捨選択」です。先ほど言ったスピードは、問題を解くスピードだけじゃなくて、判断のスピードのことも言ってます。
捨てる問題、きちんと解く問題を、試験時間内に判断していかなくちゃいけないんですよ。これが問題の取捨選択。
問題を見て、パッと判断できる練習をしておくと良いです。
ただ、これは一人でやるのはなかなか難しいことですし、取捨選択といっても、どういう問題を捨てればいいかの区別がつかなかったりするんですよ。

だから、見分けるコツを教えながら、最初は一緒に練習していきます。そのうち、自分だけでもすぐ判断できるように指導していますよ。

メガスタディ

数学の良い予習・復習の仕方はありますか?

澤田講師

予習については、教科書・問題集をみながら「○×△」をきれいに分類していくことです。
それに「?」(=一目見てわからない問題)を加えて、分類する。
印はみやすい所につけておいてくださいね。

そうすると、授業でも「ここだけはちゃんと聞かないといけないところ」がハッキリするので、理解漏れもなくなります。

復習も同じです。
△だったものが、授業を聞いて○になったか。逆に○だったものが△になってしまったとか。
仮に、○だったものが△になっても、それは自分の理解度を客観的に判断ができるようになったということだから、レベルアップしてる証拠と、プラスに捉えてください。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真1

出来ない問題は「後回し」でもいい

メガスタディ

授業を聞いても理解度が×で残ってしまったところは、どう解決していけばいいんでしょうか?

澤田講師

それはもう×のままで(笑)。ほっといてOKです。

なんでもかんでもと言うわけではないですよ(笑)
考えもせずに難しそうだからやらない、とかはもちろんNGです。それと、その単元で最重要なものは出来るだけ押さえておいて欲しいですね。

後、「今すぐ100%理解できないと、テストや模試に大きく影響してしまうのか」というのも「後回しにしていい問題かどうか」を見分けるポイントです。
あまり緊急性がないなら、とりあえずは後回し。焦って「×」をどうにかしようと労力をかけるのは、時間がもったいないです。

そのときは難しく感じた問題も、学習が進めば理解しやすくなりますし、「なーんだ。こんなことだったのか」とあっさり理解できることもありますからね。

メガスタディ

なぜ学習が進めば、理解しやすくなるんですか?

澤田講師

数学は結局全部が根底でつながっているからです。
わからなかったところも、他の単元を色々やっているうちに、うっすらわかってくることがあります。
そういうときに、さかのぼって復習した方が、絶対に効率がいいし頭にも入りやすい。限られた時間の中で成果をあげるには、割り切りも必要です。

よく受験生は「どうしよう。わからない」と心配や不安の方が先行してしまうケースが多いですけど、それはメンタル的にもマイナスなので、「×」は当面気にしない方がいですね。

そのうちわかるようになればいいなーくらいの気持ちで取り組んで欲しいと思います。
その時期がきたら、きっちりわかるまで教えますから。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真2

数学嫌いな生徒でもやる気を出すには・・・

メガスタディ

嫌いな科目でも、やる気を出せる方法ってないでしょうか。

澤田講師

あります。いい指導者をみつける。それが一番なんですけどね(笑)

それは半分冗談で、半分本気ですけど。そうじゃないなら、嫌いになっている理由って、人によって違うので一概には言えません。
だから、生徒の性格をよく考えて、やる気を出せそうなやり方を見つけてあげる。

大まかに言うとポイントは3つです。
1つ目は、苦手を「苦行」のようにやらない方がいいということです。苦しいことは長続きしないので・・・。

2つ目は目標を小さく作ること。
ちっちゃな目標を達成していくことで、レベルアップを実感しやすいからです。いい気分になればやる気も出やすいですよね。
つい大きな目標を立てがちですけど、それはやめた方がいいですよ。

3つ目になるべく早い段階で、得意な分野を作らせる。「ここはできる!」というものが1つあると、全く違いますから。

だから、家庭教師として指導するときには、かなり強引に最初の定期テストでいい点とらせちゃったりします。
いい点とれば本人も「できる」と思うし、気分もよくなる。
嫌いがなんだか、嫌いじゃなくなってきます。

メガスタディ

効率的なノートの取り方を教えてください。

澤田講師

これも基本は他と同じ。○×△を意識してください。
後で自分がわかるように、印をつけておく。
見返したときポイントがわかるようにとるのが良いです。自分の理解が怪しいところ、完璧なところがすぐわかるようなノート作りを心がけてください。

メガスタディ

高校1・2年でやっておいて欲しいことはありますか?

澤田講師

ありますよ。高校1・2年となると、やってもらいたいことはたくさんあります。
まず、中学までの復習を完璧にやること。
次に、計算力を磨いて、問題を解くスピードを上げること。

それと、「数学を体系的にとらえる」ってことは絶対して欲しい。
参考書をまるまる一冊、さっと目を通すとかして、数学の全部の単元を見ておいて欲しいんです。
数学は全ての単元が根底で繋がってますから。一つの単元や一つの問題に集中していると、本当の意味で数学を理解できません。
それぞれの単元の全体像を把握していくと、単元間のつながりも見えてきます。数学を体系的に理解できれば、思考力・得点力が上がりますよ。

あと、当たり前のことですが、数学は積み重ねの科目でもありますから。1つ新しい単元を習ったら、前習った単元をすっかり忘れてる、なんてことがないようにして欲しいですね。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真3

合格するための参考書選び

メガスタディ

おすすめの問題集はありますか?

澤田講師

それはもう、過去問が一番です。
同じ過去問でも、できるだけ解説の詳しいものがいいです。さらに解説を読んだら、内容が8割はわかるものを選んでください。

過去問でなければ、問題の形式や出題パターンを一通り網羅しているもの。
それで、「問題」と「解答・解説」が同じページに載ってて、ページをまたがなくても即、答えを確認できる物がいいですよ。

メガスタディ

問題と解答・解説が別冊で、二冊組になっている方が答え合わせがしやすい感じがするんですが。

澤田講師

確かに面倒臭がらない子や数学好きな子なら、それも使いやすいとは思うんですけど。
二冊を左右に並べて照らし合わせながら答え合わせするって、数学がそんなに好きでもない子やあまり得意でもない子は、それをやるのが面倒くさくなるじゃないですか。
それじゃ意味がないので。

○×△の理解度チェックは簡単にできることが前提です。
そのためには、問題と解答・解説が1ページに載ってるものの方が、ぜったいに良い。問題を読んで、そのまま視線を下にずらせば解答・解説が載っているわけですから、簡単に答え合わせできますし、理解度もはかれます。

気楽に沢山何度もやって欲しいので、とっつきやすさが大切です。
私立文系には高度なものは必要ないですし(笑)

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真4

暗記が必要な公式はごくわずか

メガスタディ

数学は公式が多いですね。三角関数とかは沢山あって長いですし、覚えなきゃいけないことが沢山あって大変です。どうしたらいいでしょう?

澤田講師

これは暗記が得意な子と、得意じゃない子によって変わります。

暗記が得意なら、すべての公式を覚えてしまった方が速いです。
でも、暗記が得意じゃないなら、必要最低限必要な公式だけを覚えて、後は覚えない。その代わり、重要公式を使いこなして、答えを導き出せるようにすればいいんです。

これから先は、余談ですけど、実は僕も暗記は好きじゃなくて「絶対公式なんか覚えるもんか!」と意地になっていました。なので、テスト時間中に公式を導きだすようにしていました。
最初はちょっと時間がかかるかも知れないけど、公式の証明を手で書いてると、そのうち書かなくても頭の中で計算できるようになって。だんだん短い時間で公式が出せるようになるんです。

公式証明のプロセスには、その単元のエッセンスがつまっているので、公式の証明をマスターしたら、その単元は終わったようなものなんです。
他の問題はいらないんじゃないかってくらい(笑)

公式を暗記じゃなくて、導けるようになれば、学力は大幅にアップしますよ。
ただ、公式の証明にすごい手間がかかるものもまれにあるので、それは丸暗記ですね。

でもそれすら、試験直前に確かめて、テスト開始後にテストの片隅に書いて置けばOKです。だから、公式を見ながら解く練習だけしておけば問題ありません。

三角関数の公式なんて、ほとんど覚えるものはありません。「本当に?」と思われるかも知れないですけど(笑)。
つながりを理解して、導き出す練習をすれば、覚えるものがすごく減ります。
その方が忘れにくいし、思い出しやすい。

暗記が苦手な子には「覚えるのは少なくていいんだ!」と思ってもらった方が気も楽ですし、実際に得点力も伸びていきます。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真5

微積・関数はこれでクリアできる

メガスタディ

微分・積分でつまずく人が多いような気がするんですが。何か対処法はありますか?

澤田講師

微分・積分は、一番最初の原理的な話がすごい難しいんです。
そこで「わからない」ってなって、つまずいちゃう人は多いですね。
だから、原理的な話は最初にやりません。理解しづらいので。

それよりも、微分の単純な計算だけする。それで出来るんだと思ってもらう。
その後、微分の応用にいってもいいんですけど、それよりは先に積分の計算かな。
また積分の計算だけをする。

微分も積分も出来るんだ!ってなってから、応用に入るのがいいですね。
それで、最後に原理にいくかいかないか。

原理に入る前段階で、原理のヒントは教えながらちょろちょろ出しますけどね。
原理がわかれば、格段に微分積分がわかるようになるので。

後は式と図形の関係を意識することが大切です。
やっぱりただの計算は楽ですけど、それをやっていると致命的なミスに気づかない。
式と図形を関連づけられていれば、おかしいことに気づきます。

メガスタディ

関数でつまずく人も多いですよね。
それはやはり式とグラフの両方を関連づけなきゃいけないって
ことが原因なんでしょうか。

澤田講師

そうですね。関数は必ずグラフを書いてください。

どういう式だと、どういうグラフになるのか。
問題を解くよりも先に、式を変化・グラフを変化させて、式とグラフの対応関係を理解することをした方がいいですね。

微分・積分と同じで、関連性を理解するんです。
式からグラフがイメージできるようになると簡単になる。
問題を解くのはそれからでもいいですよ。

メガスタディ

ベクトルも難しいですよね。空間や式が一緒になってて…

澤田講師

そう、図形的特徴が別の形で表示できるのがベクトルですよね。
暗記に頼ってしまうと、「どれがどれだったかな??」となってしまう。

だから、わかる表示方法を一つだけ使って。
成分なら成分表示で、図形的特徴を全て表してみるのがいいです。
ベクトルのうちどれかならできるという状態にして、活路を見出すんです。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真6 大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真7

できない問題は思いきって捨てる

メガスタディ

数学を得点源にしようとも思ったとき、どういった勉強をしていけば良いでしょうか。

澤田講師

志望校が確定していない前提でお話しますね。
まず、自分の現状を視覚化して客観視することが大切です。

具体的には、チャートのような問題集(問題の下に答えが載っているような問題集)を使って、ⅠⅡABのすみずみまで、理解度をチェックするという作業をしてください。
問題全てを見て、自分が出来る・出来ないの判断していくんですね。

どうしてこんなことをするかと言うと、数学は単元同士が全てつながっているので、積み重ねの要素が大きい科目ですし、全体をチェックすることで、やるべきことが見えてきます。
だから、わからない所で止まってるんじゃなくて、まずは全部の単元を流して見た方が早いんです。

メガスタディ

具体的に、チェックはどのようにしていったらいいんでしょうか?

澤田講師

問題を見たときに、最初のアクションが思い浮かぶか、それで出来そうか、解き方はあってるか、というのを見ていくのがチェックです。

このとき、実際に解いていると時間がかかるので、解く必要はありません。
問題や解答を見て、捨てる問題(×)、できる問題(〇)、どっちつかずの中間の問題(△)という風に印だけつけていく。

で、○がついた問題は、スピード練習。
△がついたものは、少しずつ出来るようにして○にしていく。
×の出来ない問題は捨てる(笑)解かない(笑)

メガスタディ

捨てるんですか(笑)。

澤田講師

ええ。
「理解できない問題を理解すること」に時間をかけるより、「ある程度できているもの」を、テストで確実に点が取れるようにする方が成果につながりやすいんです。

メガスタディ

でも、勇気がいりますよね。なかなか出来なさそう。

澤田講師

そう、だから、判断の速度をあげる練習を早めにしておかないといけないんです。
捨てる、取るという判断を試験時間内で即座に出来るように。
他の教科とのバランスも考えて、数学はどれくらいとるか、戦略を立てるんです。

例えば50点なら○の問題だけ出来るようにしておけばいい。
70点なら、△の問題をできるだけ○にしておく。

自分の勉強の進み具合、目標点数によって、勉強をどこまでやるか見極めていくと、必要最小限の勉強で得点を伸ばしていくことができます。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真8

定期テスト対策は・・・

メガスタディ

定期テスト対策は、どうしていけば良いですか?

澤田講師

定期テスト対策は、内申が絶対必要だって子は、やはり敵を知る必要があります。
この場合、敵って言うのは先生なんですけど(笑)
先生の傾向によって問題が変わるので。

数学のテストを作る先生が、必ずしも授業を受けている先生だとは限らないんですよ。
だから、テストを作る先生が誰なのか、情報収集することも大切です。
僕が指導する場合は、そこまで生徒に聞いてから対策していきます。

あと、目標点数を明確に設定することですね。
やみくもに点を取ろうとするより、○~○点まで取ればいいと具体的に考えた方が良いです。

後は、テストが終わった後、出来ると思って「○」に位置づけていた問題が出来ていなかったとき。
それは後で、なぜ間違えてしまったのか、必ず分析してください。
家庭教師の指導でも、そこはしっかりやります。それで、きちんと理解して、解けるようになるまで教えますよ。

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問題は最後まで解かなくてもいい

メガスタディ

定期テストに比べて範囲が広い模試・実力テストは勉強しづらいと思うんですが・・・

澤田講師

そうですね。でも対策法はあります。
まずは、公式やポイントを、習っている問題集・教科書で確認してください。

それで「確実に使える公式」「公式の意味がわからなくて使えない公式」「たぶんなんとか使える中間の公式」っていう風に、また○×△に分類するんです。
で、中間層の△を、確実に使える方向にもっていくよう練習してください。

あと、問題の解き方を確認すること。実際に、問題を解こうとしなくていいです。
問題を見て、どの単元の何を使えって解けばいいのかが、わかればいいんです。
たとえば「ベクトルの内積」を使えばいい、とか。

そのあと、単元ごとになっていない問題集を使って、トレーニングするといいですね。
模試を利用して、数学を整理していくつもりでやるといいですよ。

メガスタディ

テストを解くときのポイントってありますか?

澤田講師

問題文を読んで、条件があるものには○で囲うように教えています。

その条件を使って、式を立てたら、○をつけた条件をスラッシュ(/)
で消していく。目で見えるようにしておくんです。
そうすれば、解き終わったときに、システマティックな見直しが出来ます。

問題文

例えば○がついているのに、/で消してないものはないか。
使っていない数字はないか。
○/は全部ついているのに解けてないなら、別の所にも条件があるんじゃないか、と。

こうすれば、自分がどこでつまずいたのかが明確にわかりますし、できるはずの問題での取りこぼしが少なくなってきます。

大学受験の数学プロ家庭教師 澤田剛 写真10

入試対策は・・・

メガスタディ

センター試験はマークですよね。その分、数学は解きにくい感じがしますが…

澤田講師

その通りです。全然違いますよ。他の試験の勉強と。
マークなので、自分の論理展開が通じないんです。記述式の場合は、自分の解き方を力技で押し通すことができるんですけど、センターはそれができないんですね。
出題者の論理に乗っからなきゃいけない。
問題文を理解して、さらに出題者の解き方を理解して、それに乗っ取って解答していかなくちゃいけないんです。

だから、その対策をとる必要がありますね。
記述に慣れてる人は、センターはやりにくいです。

だから、センターを解くコツを掴むことに、最大の意識をはらった方がいいですし、コツをつかめるように指導しています。

メガスタディ

一般入試の場合はほぼ記述になりますよね。何か特別な対策はありますか?

澤田講師

記述式の場合、プラスの点がもらえるようなところは、省略しないで書くようにすることが大切です。
省略しないで書けるように、練習しておくことが必要ですね。

後は必要最低点を確認しておくことです。
他の教科とのバランスを考えて、6割とればいいのか、7割とればいいのか。
を明確に決めておきます。

それで試験中の判断も変わります。どの問題まで解けばいいのかが、違いますから。

メガスタディ

入試によく出る範囲ってあるんでしょうか?

澤田講師

微分積分は多いですね。確率・場合の数も結構出ます。数列はそこそこ。
最近は、ベクトルがそんなに出ないですね。
ただ大学によって傾向は違うので、やはり志望校の過去問をやり込むのが一番の対策です。

実際、過去問にはじっくり取り組んでもらってます。その上で、その子の志望校や学力レベルに合わせて、対策を変えながら指導していますよ。
そうすれば、短期間でも合格のために必要な実力を身につけることが出来ますから。

メガスタディ

受験生に向けて、メッセージがあったらお願いします。

澤田講師

自分自身と相手(数学・過去問)を知って対策すれば、入試には決して不可能な壁はありません。

入試を機会に、己のことも外敵(数学・過去問)のことも知るいい機会だと思って受験勉強を楽しんでください!

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